1999年12月5日(日) 中山競馬場 4R 牝馬限定 ダート1200
クイちゃんデビュー戦
12月4日。デビュー戦前日。
私はかなり浮かれていました。
皆様からの応援のコメントもさることながら、以前、クイちゃんと記念撮影をさせていただいたお礼を写真と共に送っていた、ノーザンホースパークのかたからデイジーネックレスデビューのお知らせのメールを頂いたからです。
そして、今回は見送ろう、と考えていた横断幕をなんと、「夜なべ」して作ってしまいました。(材料は揃えていたので)
ミシンなんかないので、手縫いです。横2メートル程、縦95センチの布を「手縫い」……しかも、徹夜でというのはかなり無理があったのですが、根性で作り上げました。なかなかやらないことなので針を持った右手の指先が今も痛みます(;_;)
それでも、この後のレースのことを考えると、きっとパドックに横断幕を掲げる競争率も激しくなるのではと思い「やっぱりデビュー戦は!!」と思い、アイロンプリントでせっせと文字を転写し、ちくちく布端を縫い上げ、出来上がったのは朝の6時10分。そして、6時半には家を出、8時丁度に船橋法典の駅に降り立ちました。
ゲートが開くまで煙草の煙に耐えながら中山競馬場の門の前で立ちつくしていたのですが、私は係員の方に「横断幕をはる許可を得るのはどこに行けばいいのですか?」と前もって尋ね、場所を確認し、開門と同時に走って「整理本部」まで行き、申請書を出し、許可シールを貼ってもらいました。
ところが、いざ……と整理本部を出たところでパドックの位置が分からなかったのです(笑)
整理本部の位置は事前に聞いていたものの、パドックがどこにあるのかわからず、焦りまくった私は「くるくる、くるくるは何処??!!」と整理本部の前を行ったりきたりしていたのですが(だってナシュワンは私がおたおたしてるのを笑って見てるだけで教えてくれないんだもん)とうとう恥を忍んで整理本部にいた係員の人に「すみません、パドックはどこですか???!!」と尋ねました。流石に笑われましたが、教えてもらった方向に駆けて行き、結構良い位置に陣取り「♪ゆけゆけクイちゃん♪ がんばれ!! デイジーネックレス」の垂れ幕をパドックに掲示したのです。
そして、ゴールが真正面に見えるスタンドの椅子を取り、1R、2Rを観戦。忘れないうちにとデイジーネックレスの単勝500円と、複勝300円。それからイシノレインボーとの馬連を200円購入。それから3Rのパドックが始まったのがターフビジョンに映し出されるのと同時に、パドックに駆けていき、3Rのパドックを見ている人が引けるのを待ち、先ほど掲示した横断幕の側に陣取りました。
パドックに現れたデイジーネックレスは青いメンコを付けていました。
「クイちゃんだクイちゃんだ〜」とはしゃぐ私の傍らでナシュワンは「メンコ付けてるね。臆病なのかな? 耳まですっぽりかぶるやつつけてるし……」「胴が長いから距離は短くないほうがいいんじゃない? 今回は練習代わりに使ってきてるんだろうね」などとコメントしておりました。
私は持ってきた使い捨てカメラでせっせと写真を撮り、ナシュワンから「手ぇふったりしちゃ駄目だよ」と注意されていたので、心の中で「頑張れ〜頑張れ〜」と叫んでおりました。ちょっと口から泡を吹いていたので、そのことを告げるとナシュワンに「ちょっと入れ込んでるのかな?」と言われました。
騎手が騎乗する前に、眼鏡を掛けたちょっと白髪まじりの男性がクイちゃんに歩み寄って鼻面を数回なでていましたが、あれは調教師さんだったのでしょうか?
その男性に軽く騎乗を手助けされた北村騎手を乗せて、クイちゃんは私の目の前を一度通り過ぎると、レースへと向かって行ったのです。
それからまた急ぎ足でスタンドに戻りました。
ほんとはさっき買い忘れたワイド馬券を買いたかったのですが、それよりもクイちゃんが出てくるところを見たかったので、一目散にスタンドへ。
(ここでワイドを買わなかったことは後でかなり悔やみましたけどね(笑))レースが始まるまでどきどきしました。
レース前に13番の馬が怪我をしたとかで出走を取り消し、発走時刻が遅れました。ようやくスタートが切られてから、最初はどこを走っているのかが分からずに、やきもきしていたのですがそのうち、後方から3番目を走っていることが分かり「あにゃー。やっぱ今回は無理なのかな」と思って目の前のターフビジョンでちょうどコーナーを曲がってくる馬群に目をやっているとなんだか外の方から一頭もの凄く追い上げてくる馬がいるではありませんか。
最初は「おー、なんか凄い馬がいるぞー」と思って見ていたのですが近づいてきてみると、どこかで見た勝負服。「あれ?」と思ってすぐにそれが衝撃に変わりました。「クイちゃんだよーーー!!」隣にいるナシュワンに「写真! 写真!!」と叫びながら「うわーー。クイちゃんだーー」と感激している目の前でクイちゃんは3着でゴールイン!! 1着の馬から6馬身も離れてはいましたけれど、後ろの方から追い上げてきた様は凄かったです。ナシュワンも驚いていました。「げー、なんかコーナーうまい馬がいると思ったらヤツだったとは……」と。
複勝300円買っていた分は、1860円になって返ってきました。
ワイドでは万馬券に絡んでいたのでナシュワンが「うわぁぁ、クイちゃんから総流しにしてればよかったのに〜」と悔やんでいましたが「総流し」などという知識は私には無かったので「……なにそれ?」という状態でした。
そうそう、4Rのパドックから帰るとき「買い忘れたワイド馬券」を買おうと思っていたのはデイジーネックレスとイシノレインボー、タカミコタン、それからパドックでやたら目があったダイワソフィア、パドックでとても良い感じだった9番のレオカレンの組み合わせで、確かにあのとき買っていればデイジーネックレスとイシノレインボーのワイド、タカミコタンとのワイドで18000ぐらいにはなってたんですよねー。いやー、残念残念。そうそう。パドックでやたら目があったダイワソフィアは競争途中に故障発生で馬運車で運ばれていきました。大丈夫だったんだろうか、と心配してます。
大事ないといいんだけど……。それを思うと胃がきりきり痛みます。
残念ついでは同じ中山の12R。横断幕作成のための徹夜がこたえて、いい加減眠くて競馬場内の禁煙スペースの椅子にへたりこんで、そこあった画面で12Rのくるくるを見ていた私は「買わないの?」とナシュワンに言われて「うー。あー。4番の馬がいい〜」と答えました。「ハイフレンドピュア」という名前の馬だったんだけど、これが1着。単勝万馬券。ワイドも万馬券。私は複勝しか買わないだろうけど、買ってたら2270円。
1着になった時、ナシュワンが「お前。4番って言ってたよな?」と私を見、「馬鹿、おまえなんで買わないんだよー。今日のワイドの万馬券、全部軸はあってるじゃんかー」と。
ところが私は完全におねむの時間。
何故買わなかった、と言われても
「だって眠かっただもん……」
というしかありませんでした。
「もう、おまえは複勝とワイドで行きなさい! おまえがくるくる見て気に入った馬、万馬券多いんだから。今度から万馬券を狙うんだ!」
と言われ
「だって、万馬券になる馬かどうかあらかじめわかんないじゃない」
というと
「オッズを見ればわかるの! くるくる見て気に入った馬がいたらオッズをチェックしなさい」
と言われました。うー。でも、あの数字わけわかんないんだもんなー。
私には必要のない数字の羅列なんだな、あれ。見てると眠くなるんだもん。
いいのだー。買えなくて当たらなかった馬券のことなんて〜。「今日はクイちゃんの応援にきたのだ〜」
と大満足の1日でした。
でも、競馬場の人混みはともかく、あの煙草の煙には参りました。
途中気分が悪くなり、禁煙コーナーを求めてさまよったけど、さまよう間も煙くて煙くて……。
もっと空気が良いところで観戦したいよぉぉ。
苦しかったよ〜(;_;)
●次の観戦日記を見る? 1999年12月25日 第2戦